SPP処理
概 要
SPP=Super Passivation Process
- ステンレスの表面改質により、最表層に欠陥のない緻密なCr2O3膜を形成します。
フッ酸や塩酸などのハロゲンガスに対して優れた耐腐食性能が得られ、真空特性も向上します。
ステンレスの表面を改質することにより、今までのステンレスの常識とは違う、様々な現象が解明されてきています。
今後水素インフラや超高真空の分野においても期待される技術です。
【目的】
- 腐食対策、メタルコンタミ対策、低放出ガス
【用途】
- 一次側配管、バルブ・MFC・レギュレータ等のパーツ類、チャンバー、チャンバー回りパーツ類
資 料
■ SPP処理 FE-SEMによる表面観察例 酸化クロムのナノ粒子
慶應大学清水名誉教授撮影
■ SUS316L EP処理 vs SPP処理 GDOES分析例
■ SPP処理の曝露試験例
・HCl曝露例
・HF曝露例
・HBr曝露例
・HBr曝露例(配管)
・HF水溶液曝露例
■ SPP処理配管のメタル汚染測定例
・HBr曝露
■ SPP配管の昇温脱離
ソリューション 一覧表
製品名 |
概要 |
膜質 |
膜厚 |
耐熱温度 |
耐食性 |
効果例 |
シリカコート
Quartzace |
金属の表面が合成石英並みの高純度SiO2になります。メタルフリーによりメタルコンタミフリーを実現します。
|
SiO2 |
0.7μm |
350℃ |
HCl
HBr
など
※1 |
金属の高温酸化防止
メタルコンタミ低減 |
SPP処理 |
SUS316Lの表面に緻密な酸化クロム皮膜を形成し、HF、HClに対しても優れた耐食性が得られます。 |
Cr2O3 |
40Å |
300℃ |
HCl
HBr
HF
F2
など |
メタルコンタミ低減 |
※1 HF, F2のF系ガスは不可