シリカコート
概 要
シリカコート
- はQuartz+Surfaceの造語で、表面のみをQuartzにします。
基材は金属、樹脂、ゴム、生体などあらゆる基材に対応でき、基材の特徴を活かしたまま、表面のみシリカガラスの特性が得られます。
例えば、金属にコーティングすれば、塩酸ガスなどに対してシリカガラスの優れた耐食性が得られます。また高温での金属の酸化も防ぐことができます。
金属表面が合成石英並みのSiO2になることにより、メタルコンタミの問題を解決することも可能です。
半導体以外としては樹脂にもコーティングが可能で、ガス透過性を低減させたり、傷がつきにくくすることができます。
また、シリカコートは生体材料としても応用でき、金属や樹脂にコーティングすることにより、基材に生体活性が付与できます。
関連特許:2009-141806、2008-025491、2008-088032、2008-088031、2008-537549、2007-312833、2001-094125
組成 SiO2
膜厚 0.1 ~ 3μm
耐熱 350℃(-196℃ ~ 900℃)
【目的】
- 腐食対策、メタルコンタミ対策(F系のガス以外)
【用途】
- チャンバー、チャンバー回りパーツ、フランジ類など
資 料
■ シリカコート の密着性とユニークな2層構造
密着性;基材との密着性は非常に強固で、SiO2のSiは基材金属の酸化膜のOと結合している(推測)
2層構造;1層目は緻密な員環構造、2層目はメチル基(CH3)含有柔軟構造
■ シリカコート の効果例① (メタルコンタミの低減)
HClガス供給配管内面、チャンバー直近ステンレス製フランジ内面へコーティング
■ シリカコート の効果例②(耐HBr)
HBrガス供給配管内面、チャンバー直近ステンレス製フランジ内面へコーティング
ソリューション 一覧表
製品名 |
概要 |
膜質 |
膜厚 |
耐熱温度 |
耐食性 |
効果例 |
シリカコート
Quartzace |
金属の表面が合成石英並みの高純度SiO2になります。メタルフリーによりメタルコンタミフリーを実現します。
|
SiO2 |
0.7μm |
350℃ |
HCl
HBr
など
※1 |
金属の高温酸化防止
メタルコンタミ低減 |
SPP処理 |
SUS316Lの表面に緻密な酸化クロム皮膜を形成し、HF、HClに対しても優れた耐食性が得られます。 |
Cr2O3 |
40Å |
300℃ |
HCl
HBr
HF
F2
など |
メタルコンタミ低減 |
※1 HF, F2のF系ガスは不可